公益社団法人 高知県建築士会

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高知県建築士会 いたわり住宅研究会 高齢者、障害者の住宅相談

人生、年とともにさまざまなハンデキャップが生じてくるのは世の常。ハンディキャップのある入の福祉や介護を取り巻く住まいや施設の現在の状況は、さまざまな課題を抱えている。
2006年に介護保険施策が見直され、従来、国が進めていた特別養護老人ホーム、老人保健施設など大規模な拠点施設整備に加え、地域の市町村に小規模な施設を多く設置する「地域密着型介護施設」の計画がスタートした。
この動きより10年以上前から高知県建築士会では、県や高知市など行政機関と医療、福祉、建築に関するノウハウ、協力体制整備に向けた活動を進める中、1995年度に女性部会所属の建築士が「いたわり住宅研究部会」を設立した。
03年度からは毎月1回第4土曜日に、障害者・高齢者住宅改修向け相談会を市内のひろめ市場内「木と人・出会い館」で開いている。メンバー十数人が手分けして、訪れる一般の人を対象に無料で相談に応じている。

民家改修型ケア施設を実現へ

いたわり住宅研究会では「皆さん誰もが住み慣れた家やまちで暮らしたいと思っているし、尊厳ある生活に住まいは欠かせない。住宅は人を元気にする力、『住宅力』を持つ。特に介護保険見直しで地域密着型の小規模施設が推奨され、既存の建物、民家などの改修も許可される動きが出てきた。民家改修型などのケア施設を実現するための行政の支援もあり、私たち建築士は、介護保険や障害者白立支援など法律、補助金、福祉行政をもっと知らなければならないし、医療現場の声などを聞く必要もある。医療、介護、福祉の世界と共同作業ができる知識やネットワークづくりを進めなければ」と積極的な活動を続けている。
会員は手弁当で参加。"はちきん"で知られる地元だけに元気そのもの。「介護にかかわってきた実際の体験を生かして、皆さんの相談に応じている。活動資金も、仲間が夜なべで土佐つむぎの箸袋やアクリルたわしをつくり、販売して手当てしている。」講演会や勉強会もほとんどボランティアに近い。
「自宅を開放して施設にしたい」という声が多くなってきた時代を反映して、地域密着型サービスは3力年計画で進行中で、08年度は3年目となる。09年度から新しい3力年計画がスタートする。

公募による事業所開設は、福祉法人やNPO法入だけに限っていないため民家を改修したグループ ホーム、小規模多機能型居宅介護などの施設の実現度が高まる状況にある。

福祉でも活躍する建築士

こうした状況を受け、メンバーらは「民家を改修、施設として利用するにはさまざまな基準をクリアしなければいけない。県内各市町村のNPO法入からの相談もあり、私たち建築士が専門家としてその提案をいかに具体化できるか、福祉介護医療行政の方たちとも意見を出し合い、コーディネートして具体化したい」と張り切る。福祉行政の中でも建築士ができる活動の場を広げようと意気込んでいる。
今でも何かと敷居が高いと言われがちな建築士事務所だが、一般の方たちからいろいろな相談を受ける場があることを、私たち建築士がもっとアピールしなければ」と街へ飛び出していく毎日だ。

公益社団法人高知県建築士会 青年委員会・女性委員会
いたわり住宅研究会

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